ホワイトニングを始めるきっかけと継続率についての調査
投稿日:2025年09月5日
最終更新日:2025年08月17日

ホワイトニング、始めるきっかけは「特別な日」と「日常の気づき」。継続の鍵は?調査で見る実態
歯のホワイトニングを始めるきっかけは、結婚式などのライフイベントが大きな動機となる一方で、マスク緩和による口元への意識の高まりや、日々の生活でふと自分の歯の色が気になった、という日常的な気づきから始める人も多いことがわかります。しかし、一度始めたホワイトニングを継続できるかどうかは、その方法や個人の意識によって差があるようです。各種調査から、ホワイトニングを始めるきっかけと継続率の実態を探ります。
ホワイトニングを始める主なきっかけ
ホワイトニングを始めるきっかけは、大きく「イベントドリブン型」と「意識向上型」の2つに分けられます。
1. イベントドリブン型:特別な日に向けて
人生の節目となるイベントは、ホワイトニングを始める最も強い動機の一つです。
- 結婚式・ウェディングフォト: 自分自身はもちろん、家族や友人の結婚式への参列を機に「最高の笑顔でいたい」と考える人が多く、最も代表的なきっかけと言えます。
- 就職活動・転職: 清潔感が重視される面接など、ビジネスシーンでの第一印象を良くするためにホワイトニングを選ぶ20代〜30代が増えています。
- 成人式・同窓会: 久しぶりに会う友人たちに、より良い印象を与えたいという思いからホワイトニングに踏み切るケースも多く見られます。
2. 意識向上型:日常の中での気づき
特定のイベントがなくても、日々の生活の中でホワイトニングの必要性を感じる人も少なくありません。
- マスク緩和: 長いマスク生活が終わり、口元が人目に触れる機会が増えたことで、これまで気にしていなかった歯の黄ばみを意識し始めたという声が多数挙がっています。ある調査では、マスク緩和により約70%の女性がホワイトニングへの関心が高まったと回答しています。
- 自己投資・美意識の高まり: 美容や健康への意識が高い層、特に20代〜40代の女性を中心に、スキンケアやヘアケアと同様にオーラルケアの一環としてホワイトニングを取り入れる人が増えています。近年では30代以上の男性でも、清潔感を保つための自己投資として関心が高まっています。
- 歯の黄ばみへの気づき: ふと鏡を見た時や写真に写った自分を見た時に、歯の黄ばみが気になったり、他人と比べて色が濃いと感じたりしたことがきっかけになることもあります。コーヒーや紅茶、ワインなど着色しやすい飲食物を好む人も、着色汚れを気にして始める傾向があります。
- 歯科医院での推奨: 虫歯治療やクリーニングで訪れた歯科医院で、ホワイトニングを勧められて興味を持つケースもあります。
気になる「継続率」の実態と、続ける理由・やめる理由
一度ホワイトニングを始めても、全員が継続するわけではありません。継続率はホワイトニングの種類や個人の満足度、ライフスタイルによって左右されます。
継続の実態
明確な統計データは限られていますが、ある調査ではホームホワイトニングを継続している男性が55%にのぼるという結果も出ています。一方で、一度歯の白さに満足すると、特に女性は継続しない傾向が男性よりやや高いというデータもあります。
ホワイトニングの種類によって、継続のしやすさには違いがあります。
- ホームホワイトニング: 自宅で自分のペースで行える手軽さがある反面、効果を実感するまでに約2週間と時間がかかります。しかし、効果の持続期間が6ヶ月〜1年と長く、色戻りも緩やかなため、習慣化できれば継続しやすい方法です。
- オフィスホワイトニング: 歯科医院で施術を受けるため即効性が高く、1回の施術でも効果を実感しやすいのが特徴です。しかし、効果の持続期間は3〜6ヶ月と比較的短いため、白さを維持するには定期的な通院が必要になります。
継続する理由
- 白さの維持・満足感: ホワイトニング後の白い歯を維持したい、という美意識が最大のモチベーションです。笑顔に自信が持てるようになったという満足感も継続につながります。
- 手軽さ: ホームホワイトニングの場合、一度マウスピースを作ってしまえば、あとは自宅で薬剤を追加購入するだけで続けられる手軽さがあります。
ホワイトニングをやめてしまう理由
- 費用: ホワイトニングは保険適用外の自由診療となるため、継続的な費用負担が障壁になることがあります。
- 手間と時間: 歯科医院への定期的な通院が面倒になったり、ホームホワイトニングの毎日のケアが手間に感じられたりして、途中でやめてしまうケースは少なくありません。
- 知覚過敏: 施術中に歯がしみたり、痛みを感じたりすることがあり、それが原因で継続を断念する人もいます。
- 期待した効果が得られない:「思ったほど白くならなかった」「すぐに色が戻ってしまった」といった効果への不満も、中断の理由になります。特に、詰め物や被せ物などの人工歯は白くならないため、事前の説明不足が不満につながることもあります。
ホワイトニングは、美しい口元と自信のある笑顔を手に入れるための有効な手段です。しかし、その効果を維持するためには、自分のライフスタイルや求める白さに合った方法を選び、継続的なケアを視野に入れて始めることが重要と言えるでしょう。
歯科医師 岡本恵衣

経歴
2012年:松本歯科大学歯学部を卒業
2013年:医療法人スワン会スワン歯科で研修
2014年:医療法人恵翔会なかやま歯科に勤務
2020年:WhiteningBAR(株式会社ピベルダ)に勤務