歯列矯正とホワイトニングはどちらが先？同時にできる？

投稿日:2020年12月1日
最終更新日:2024年07月17日

人に口元を見られることに抵抗があるのは、歯並びや歯の色が理由ということがあります。それらの問題を解消できるのが、歯列矯正やホワイトニングです。しかしここで気になるのは、歯列矯正とホワイトニングはどちらを先に行えばいいのかということ。
そこで今回は、歯列矯正とホワイトニングの順番や同時にできるのかを解説します。

歯列矯正とホワイトニングをするなら順番はどちらが先？

噛み合わせにも影響する歯並びを治す歯列矯正と歯の色を白くするホワイトニングは、どちらも歯や口元を綺麗に見せてくれる施術です。
ホワイトニングは比較的短期間で終わりますが、歯列矯正は年単位で時間がかかるため、「どっちが先？」と疑問に思う方もいるかもしれません。
まずは、歯列矯正とホワイトニングをするなら順番はどちらを先にすればいいのか説明していきます。

順番にするなら歯列矯正から

歯列矯正とホワイトニングを行うときに適した順番は、歯列矯正からです。
なぜなら、ホワイトニングを先に行っても、矯正中につける矯正器具の関係で再び着色汚れがついて、色が戻る可能性があるからです。

矯正後のホワイトニングはいつからできる？

では、歯列矯正を終えたらいつからホワイトニングできるのかという点ですが、歯列矯正が終わった後であればいつでも始められます。歯科医院でホワイトニングを受けようと考えている方なら、「矯正の施術が完了した」と言われたらその場でホワイトニングの相談をしてみるのもいいでしょう。

歯列矯正とホワイトニングは同時にできる！

どちらが先の方がいいかと聞かれると歯列矯正が先ですが、実は歯列矯正とホワイトニングは同時にできることもあります。

裏側矯正ならオフィスホワイトニングが可能

矯正と聞くと、歯の表面にワイヤーと器具が固定されている矯正を連像する方は多いでしょう。
しかし、ワイヤー矯正には歯の裏側にのみ器具を付ける裏側矯正という方法もあります。この方法であれば、歯科医院で行える歯の表面にだけ薬剤を塗って漂白するオフィスホワイトニングは可能です。
ただし矯正が終わってからの方が確実に綺麗に行えることもあり、矯正中にホワイトニングを行う事を推奨していない歯科医院もあります。
もし同時に受けたいと考えているのであれば、まず歯科医院で相談してみましょう。

ホームホワイトニングはできないことも…

歯の表面だけに薬剤を塗るオフィスホワイトニングと違い、ホームホワイトニングはマウスピースを装着する必要があります。そのため、ワイヤー矯正の場合はホームホワイトニングと並行しては行えません。
ただし、着脱が可能なマウスピース矯正であればホームホワイトニングでも同時に行えます。

歯列矯正とホワイトニングにかかる費用は

歯列矯正の場合、口唇裂や口蓋裂など国で認められた治療は保険が適用されることもありますが、歯列矯正もホワイトニングも原則として保険が適用されない自由診療です。そのため、歯科医院や個々の歯の状態によって費用は異なります。
それを加味した上での費用の相場は、歯列矯正の場合マウスピース矯正で500,000円～1,500,000円、ワイヤー矯正の場合は750,000円～1,500,000円ほど。
ホワイトニングはオフィスホワイトニングで30,000円～50,000円、ホームホワイトニングで20,000円～40,000円ほどかかります。
同時に施術を行った場合でも矯正とホワイトニングはそれぞれ別の治療ですので、費用もそれぞれのものが請求されます。

矯正中にホワイトニング用の歯磨き粉は使ってもいい？

ホワイトニング用の歯磨き粉には研磨剤が含まれているものが多く、矯正器具の種類によっては研磨剤が器具を傷つけてしまうこともあるため、使用しない方がいい場合もあります。問題なく使用できるものもありますが、念のため治療の際に歯科医院で確認する方がいいでしょう。
マウスピース矯正の方は、ホワイトニング用の歯磨き粉も使用できます。ただし、マウスピース矯正の場合は飲食の度に歯磨きすることが推奨されていますが、その度にホワイトニング用の歯磨き粉を使用すると研磨のし過ぎで歯を痛めてしまう可能性もありますので、使いすぎには注意しましょう。

最後に

歯列矯正とホワイトニング両方をしたい場合、できれば矯正を先に終わらせてからホワイトニングするのがおすすめですが、矯正の種類によっては同時に行うこともできます。
ただしホームホワイトニングはマウスピース矯正の場合にしかできず、裏側矯正なら可能なオフィスホワイトニングは歯列矯正を同時に行うと高額になってしまうため、躊躇う方もいらっしゃるかもしれません。
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この記事は歯科医師が監修しております
歯科医師岡本恵衣