世界のオーラルケア事情を調査!この分野での日本は後進国?

投稿日:2023年02月18日
最終更新日:2024年07月19日

もっとも歯磨きに時間をかけている国は日本

世界でもっとも歯磨きに時間をかけている国をご存知ですか?
世界40か国の統計によると、堂々の1位は我が国日本で6.4分だそうです。
第2位はインドの6.1分、3位はチリとフィリピンとチェコの5.3分でした。



では、虫歯が多い国のランキングはどうでしょう?
1位はウクライナで58.7%、2位はカザフスタンとロシアの58.2%、3位はサウジアラビアの54.5%。
日本は35.5%で23位でした。
世界で一番歯磨きに時間をかけているのに、残念ながら、あまり良い成績とは言えないかもしれません。



この統計によると、世界でもっとも虫歯が少ない国は北欧のスウェーデンでした。
社会福祉が充実していることでも知られている国ですが、虫歯に対する予防意識も高く、国民の90%(子供では100%)が定期的に歯科検診を受けているそうです。
食後の子供には、キシリトール含有率100%のガムやキャンディーを与え、楽しく、美味しく、口腔ケアをする習慣づけをするのだとか。
幼い頃から歯科医院が身近にあり、定期的に通い、ブラッシング方法をしっかり学んでいるからこそ、汚れを落とすポイントをおさえたセルフケアができており、歯磨きに長い時間をかけなくても、口内を清潔に保てるのでしょう。
治療だけではなく、予防の為にも、歯科検診が大切だとわかるデータです。



しかし日本は、世界一歯磨きに時間をかけるくらい口腔ケアに関心があるはずなのに、歯科の受診率においては、わずか10%に過ぎないとの結果になりました。
子供の頃は学校で、定期的な歯のチェックをする機会がありましたが、大人になった皆さんは、自主的に歯科を受診していますか?
日本人にとって病院は、病気になってから行くところというイメージが強く、その意識の違いも、歯の検診率の低さに拍車をかけているように感じます。
定期的な歯科検診が当たり前になり、正しい歯磨き方法が普及すれば、日本がスウェーデンを上回り、虫歯のない国No.1になることも夢ではないはずです。



多くの日本企業では、年1回の健康診断が義務づけられており、今までは歯の項目は含まれていませんでしたが、2022年10月から「有害な業務」に従事する労働者への歯科特殊健診が義務化されました。
そして、2025年を目標に「国民皆歯科健診」の義務化を目指しているそうです。
これについては次回、より詳しく紹介したいと思いますが、企業検診に歯科の項目が加わり、医療制度が充実することは、国民にとって喜ぶべき進歩ですね。



歯は健康には欠かせない部分であると同時に、美容という側面でも重要なパーツです。
昔は珍しかったエステやネイルサロンが、90年代以降に急速に普及し、今は一般化しているように、近い将来、ホワイトニングも同じカテゴリーになると言われています。
ホワイトニングで歯の表面を美しく保ち、定期検診で口腔トラブルをシャットアウトすれば、美と健康、どちらも得られ、より健やかな人生を謳歌できるでしょう。



治療が必要ない時こそ歯のケアをする、という癖づけが、今すぐ個人でできる「予防」の第一歩になります。
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この記事は歯科医師が監修しております
歯科医師 岡本恵衣
ホワイトニングバー専属歯科医師 岡本恵衣
経歴
2012年 松本歯科大学歯学部卒業
2013年 医療法人スワン会スワン歯科にて臨床研修
2014年 医療法人恵翔会なかやま歯科
2020年 WhiteningBAR(株式会社ピベルダ)
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