妊娠中にホワイトニングはできる?してしまった場合は?
投稿日:2021年06月14日
最終更新日:2024年08月4日
妊娠中はさまざまな制限がありますが、ホワイトニングの施術はしても良いのでしょうか。
今回は、妊娠中にホワイトニングはできるのか、もし妊娠に気づかずホワイトニングしてしまった場合はどうすれば良いか、安全に歯を白くする方法はあるのかなどを紹介します。
妊娠中でも歯を白くしたいという妊婦さんは、ぜひチェックしてみてください。
目次
妊娠中のホワイトニングはおすすめしない
妊娠中に歯のホワイトニングを行うことは、おすすめできません。そのため、歯科医院やホワイトニングサロンでは、妊娠中や授乳中の方の施術をお断りしているところも多いです。
まずは、妊娠中にホワイトニングができない理由を紹介します。
妊婦や胎児に悪影響を与える可能性
歯科医院で行うオフィスホワイトニングでは、歯を白くするために高濃度の薬剤を使用します。ホワイトニングは安全性の高い施術のため、普通の人であれば高濃度の薬剤を用いたとしても、医師や適切に取り扱うことで、安全に施術を受けることができます。これまでホワイトニングに関する重大な事故の報告はありません。
しかし、妊婦や胎児に対するホワイトニングの安全性は、未だ確認できていないのが現状です。これは、実際に妊娠中の女性にホワイトニング剤を使用させるという臨床試験が未だ行われていないのが理由です。
そのため、万に一つでも妊婦や胎児に悪影響を与える可能性があるのであれば、妊婦へのホワイトニング薬剤の使用は避けるというのが医師の考え方です。妊娠中の使用を控えることについては、ホームホワイトニング薬剤の説明書にも明記されていますので、ホームホワイトニングをしている方も、妊娠が分かったタイミングでホワイトニング薬剤の使用は中止するようにしましょう。
ただし、ホワイトニング薬剤の成分自体は私たちが口にしている食べ物と同じですし、厚生労働省が認可しているものなので、妊娠中・授乳中以外は使用しても問題ありません。
口内環境を悪化させる可能性
妊娠中はホルモンバランスが乱れ、口内環境が不安定になることが多いです。妊娠中は歯がもろくなる…といった話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
口内環境が不安定な状態でホワイトニング用の強い薬剤を使用すると、知覚過敏や歯周病を起こす可能性があります。そのため、妊娠中のホワイトニングは避けたほうが良いでしょう。
妊娠中にホワイトニングしてしまったときの対処法
普段自宅でホームホワイトニングをしている人や、オフィスホワイトニングやホワイトニングサロンに定期的に通っている人の中には、「妊娠に気づかずホワイトニングしてしまった!」と不安になる人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ホワイトニング薬剤の成分自体は私たちが口にしている食べ物と同じ安全な成分が使われているため、人体に害を及ぼすものではありません。そのため、数回のホワイトニングで、妊婦や胎児に悪影響があることは考えにくいでしょう。
ただし、妊娠に気づいた時点で歯科医師やサロンに伝え、ホワイトニングは中断することをおすすめします。
妊娠中に歯を白くする方法
妊婦や胎児への万が一の影響や、妊娠中は口内環境が敏感になっていることを考慮し、妊娠中のホワイトニングは避けることをおすすめします。しかし、美意識の高い女性の中には、妊娠中でも歯を白く保ちたい、きれいな歯でいたいという人は多いでしょう。
そこで続いては、妊娠中にできる歯を白くする方法について紹介します。
歯磨き粉を使う
妊娠中はドラッグストアなどで市販されているホワイトニング効果のある歯磨き粉を使いましょう。ホワイトニング効果が高いとされるハイドロキシアパタイトやポリリン酸ナトリウムが含まれる歯磨き粉を使用するのがポイントです。
しかし、妊娠中は歯磨き粉の臭いや味にも敏感になることがあります。普段使っているホワイトニング歯磨き粉が合わないということもあるため、無理にホワイトニングにこだわるのではなく、悪阻など体調が良くないときでも使いやすい歯磨き粉を選びましょう。
PMTCを受ける
PMTCとは、歯科医院で行う歯のクリーニングのことです。
ホワイトニングとは異なりますが、歯科衛生士が普段の歯磨きでは落とせない汚れをきれいにしてくれるので、歯の白い状態を保ちやすくなるでしょう。
また、妊娠中もPMCTで口内環境を清潔に保っておくと、虫歯や歯周病など妊婦がかかりやすい歯のトラブルを防ぐことにつながります。
歯のマニキュアを塗る
妊娠中、どうしても歯を白くしたいという人は、歯のマニキュアを塗るという方法もあります。歯のマニキュアには、歯科医院で行う方法と、市販の商品を使って自分で行う方法があります。
歯のマニキュアは一時的に歯を白くする方法なので、白い歯が長く持続するわけではありませんが、歯科医院で行う歯のマニキュアなら1~2ヶ月程度、市販の商品なら1日程度は歯を白くすることが可能です。
最後に
妊娠中のホワイトニングは避けることをおすすめします。ホワイトニングバーで使用するジェルは安全が確認されたものであり、身体に悪影響を及ぼすものではありません。しかし、妊娠中は通常時よりも口内環境が不安定なため、ホワイトニングジェルにも敏感に反応してしまう可能性があります。また、セルフホワイトニングケアは30分程度同じ姿勢をキープする必要があり、途中で体調を崩すなどの心配もあるでしょう。
ホワイトニングバーは、ご出産後、授乳を終えたタイミングからまたご利用頂くことができます。
歯科医師 岡本恵衣
経歴
2012年 松本歯科大学歯学部卒業
2013年 医療法人スワン会スワン歯科にて臨床研修
2014年 医療法人恵翔会なかやま歯科
2020年 WhiteningBAR(株式会社ピベルダ)
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