デンタルフロスは歯磨きの前と後どっち?順番と使い方を整理
迷ったら、デンタルフロスを先に使い、その後にフッ化物配合歯磨剤で歯を磨く順番が取り入れやすいでしょう。フロスを先にすると歯と歯の間の汚れを動かしてから全体を磨けるためです。ただし、研究結果は一律ではなく、歯磨き後にフロスを使う方法が直ちに誤りというわけではありません。順番だけにこだわるより、歯面に沿わせて無理なく続けることが大切です。
この記事では、フロスを先にする考え方、歯磨き後でも続ける価値がある理由、基本的な使い方、歯間ブラシとの使い分けを整理します。
結論:迷ったら「フロス→歯磨き」が取り入れやすい
毎日の順番に迷うなら、まずフロスで歯間を清掃し、次に歯ブラシと歯磨剤で口全体を磨く流れが分かりやすい方法です。フロスを先にする順序を比較した小規模な試験では、歯磨きを先にした場合より歯間部のプラーク減少やフッ化物の保持が良好だった結果があります。
一方、別の比較試験では、前歯部など一部に差が示唆されたものの、口全体では明確な差が確認されませんでした。そのため、「フロスは必ず歯磨き前でなければならない」と断定できる段階ではありません。歯磨き後の方が忘れず続けられる人は、その順番で習慣にすることにも意味があります。
- 順番を決めたい人:フロスを先にしてから歯磨き
- 歯磨き後の方が続けやすい人:後でも省略しないことを優先
- 歯ぐきの状態や器具選びに迷う人:歯科医師・歯科衛生士へ相談
前と後のどちらでも、続けられる順番を決める
フロスを先にすると忘れにくい人もいれば、歯磨き後に洗面台を離れる前の仕上げとして行う方が習慣になる人もいます。毎日のケアに組み込みやすい順番を決める方法があります。
大切なのは、勢いよく歯ぐきへ押し込まないこと、歯の側面へ沿わせること、同じ場所だけを往復して終わらないことです。順番を守っていても、歯面に触れていなければ十分な清掃にはつながりません。
歯ブラシだけでは歯と歯の間を清掃しにくい
歯ブラシの毛先は、歯の表面や歯ぐきとの境目には届いても、歯と歯が接する狭い部分には入りにくいことがあります。厚生労働省のe-ヘルスネットも、歯ブラシだけでは歯間部の歯垢を十分に除去することが難しく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用する必要性を案内しています。
とくに歯間の見た目が気になる場合、原因はやわらかい歯垢だけとは限りません。着色や歯石、歯の形による影などもあります。色の原因を見分けたいときは、歯と歯の間が黄色・茶色く見えるときの確認ポイントも参考にしてください。
フロスを歯磨き前に使うと考えやすい理由
先に歯間の汚れを動かしてから全体を磨ける
フロスを先に通すと、歯間に残っている食べかすや歯垢を動かした後で、歯ブラシによる清掃へ進めます。順序を固定しておくと、習慣にしやすい人もいます。
フッ化物が歯間へ届く可能性を考えられる
2018年の小規模な比較試験では、フロスを先にした群で歯間部のフッ化物濃度が高い結果でした。ただし、参加者や期間が限られた試験であり、順番だけで長期的な虫歯予防効果が決まるとはいえません。フッ化物配合歯磨剤は製品表示に従い、個別の指導がある場合はその内容を優先してください。
歯磨き後のすすぎ方については、歯磨き後のうがい回数とフッ化物の考え方で詳しく整理しています。
デンタルフロスの基本的な使い方
1. 糸巻きタイプかホルダータイプを選ぶ
糸巻きタイプは歯面へ沿わせやすく、使用する部分をずらしながら清掃できます。ホルダータイプは片手で扱いやすく、フロスに慣れていない人にも選択肢です。どちらが優れていると一律に決めず、奥歯まで無理なく届くものを選びます。
2. のこぎりを引くように小さく動かして入れる
歯と歯の間へ勢いよく押し込むと、歯ぐきを傷つけることがあります。接触点を越えるまでは小さく前後へ動かし、ゆっくり通します。器具がどうしても通らない場所へ無理に押し込まないでください。
3. 左右それぞれの歯面に沿わせる
フロスを歯の側面へC字状に沿わせ、上下へ数回動かします。一つの隙間には左右2つの歯面があるため、片側だけで終わらせないのがポイントです。使用部分は適宜ずらし、清潔な面を使います。
4. 使用後に口の中を確認する
使い始めや強く当てた刺激で出血することはあります。ただし、出血を問題ないと決めつけず、出血が続く、量が多い、痛み・腫れなど気になる症状がある、フロスが毎回引っかかる・切れる場合は歯科医療機関へ相談してください。詰め物や被せ物の状態など、セルフケアだけでは判断できない原因もあります。
フロスと歯間ブラシは隙間の広さで使い分ける
狭い歯間にはデンタルフロス、歯ぐきが下がって隙間が広い部分や器具が無理なく入る部分には歯間ブラシが選択肢です。合わないサイズの歯間ブラシを押し込むと、歯ぐきや歯を傷つけるおそれがあります。日本歯科医師会も、歯科医師や歯科衛生士に適した器具やサイズを相談することを案内しています。
歯ブラシ本体の硬さやヘッドサイズに迷う場合は、歯ブラシの選び方も合わせて確認できます。
フロスで取れない汚れとセルフホワイトニングの範囲
フロスで取れないザラつきや着色は無理にこすらない
デンタルフロスは歯間の歯垢や食べかすを清掃する道具で、硬く付着した歯石を自分で除去する道具ではありません。また、歯そのものの色を漂白するものでもありません。引っかかりやザラつきが続く場合は、歯垢・歯石・着色汚れの違いを確認し、必要に応じて歯科医院で相談してください。
歯磨剤を選ぶときは、着色を強くこすればよいとは限りません。表面着色ケアと研磨剤の考え方は、ホワイトニング歯磨き粉の選び方で紹介しています。
セルフホワイトニング前も、無理のない日常ケアを優先する
WhiteningBARのセルフホワイトニングは、歯の表面の着色汚れをケアする美容サービスです。デンタルフロスによる歯間清掃や、歯科医院で行う治療・歯石除去とは目的が異なります。
利用前にフロスを強く通して歯ぐきを傷つける必要はありません。いつもの方法でやさしく清掃し、出血、腫れ、痛み、しみる症状などがある場合は、サービス利用の判断より先に歯科医師へ相談してください。
まとめ:デンタルフロスの順番に迷ったら、フロスを先にしてから歯を磨く流れが取り入れやすい方法です。ただし、順番だけで効果が決まるわけではありません。歯面へ沿わせて無理なく続け、痛みや出血、引っかかりが続くときは歯科医師・歯科衛生士へ相談しましょう。
よくある質問
フロスは歯磨きの前と後、どちらがよいですか?
迷ったら、フロスを先に使ってから歯を磨く順番が取り入れやすいでしょう。ただし、比較研究の結果は一律ではありません。歯磨き後の方が忘れず続けられる場合は、後でも省略しないことを優先してください。
毎回フロスを使う必要がありますか?
まずは1日1回など、無理なく続けられる習慣にする方法があります。使用頻度は口腔状態や歯科医院での指導によって異なるため、個別の指示がある場合はそちらを優先してください。
フロスで歯ぐきから血が出たら中止すべきですか?
使い始めや強く当てた刺激で出血することはあります。ただし、出血を問題ないと決めつけず、出血が続く、量が多い、痛み・腫れなど気になる症状がある場合は自己判断で続けず、歯科医師・歯科医療機関へ相談してください。
フロスと歯間ブラシはどう使い分けますか?
一般に、狭い歯間にはフロス、隙間が広く歯間ブラシが無理なく入る部分には歯間ブラシが選択肢です。適切なサイズは口の中で異なるため、迷う場合は歯科医院で確認してください。
フロスで歯間の着色や歯石は取れますか?
フロスは歯間の歯垢や食べかすの清掃に使います。硬く付着した歯石を除去したり、歯そのものを漂白したりする道具ではありません。色や硬い付着物が残る場合は歯科医院で確認してください。
参考情報・編集方針
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯間部清掃(デンタルフロス・歯間ブラシ)」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「フッ化物配合歯磨剤」
- 日本歯科医師会「使いこなせてますか?歯間清掃具」
- PubMed: The effect of toothbrushing and flossing sequence on interdental plaque reduction and fluoride retention
- PubMed: Impact of brushing-flossing sequence on plaque removal
本記事は公開情報をもとにWhiteningBAR編集部が制作した一般的な情報であり、診断や治療の代わりになるものではありません。WhiteningBARは株式会社ピベルダが運営する美容サービスで、医療機関ではありません。監修・専門家情報は歯科医師紹介および編集・監修方針をご確認ください。本記事について岡本恵衣先生が個別に診断・治療判断を行ったことを示すものではありません。
WRITTEN AND EDITED BY
WhiteningBAR編集部
2013年創業のセルフホワイトニング専門ブランド。初めての方にも分かりやすい情報提供を大切にしています。