歯を大切に!シリーズ⑨「ドライマウス」について

投稿日:2024年04月28日

ドライマウス

セルフホワイトニングに興味がある皆さんと一緒に歯について学ぶシリーズ、第9回目のテーマは「ドライマウス」です。

口がかわく、舌がヒリヒリする、腫れているような気がする、唇や口角が痛い、味がわからない、これらはドライマウスの主な症状です。見た目には異常がなく、原因が様々で診断が難しいため、治療の効果が感じられずにお悩みの方が多いのだとか。口のかわきは軽視されがちですが、放っておくと口腔環境が悪化し、口臭、歯周病、むし歯、味覚障害、口腔カンジダなどのリスクが高まる、恐ろしい病気なのです。

目次

ドライマウスとは

ドライマウスとは、糖尿病、腎不全、薬剤の副作用、ストレス、筋力の低下、老化など、様々な理由から唾液の分泌量が減り、口中が乾燥してしまう病気です。
口中が乾燥すると、唾液の持っている自浄作用が失われ、通常よりも感染症にかかりやすくなってしまいます。

ドライマウスの大きな原因と考えられているのが、ストレス社会が人々に与える負の緊張感。唾液の分泌は、交感神経と副交感神経によってコントロールされています。交感神経から分泌される唾液は、水分が少なくタンパク質が多いため、口の中をかわかし、ネバネバしています。一方で、副交感神経から分泌される唾液は、水分が多くタンパク質が少ないため、サラサラしています。緊張して負荷がかかると、交感神経が刺激されるので唾液の水分が減り、ドライマウスになってしまいます。逆にリラックスすると、副交感神経が刺激されるので唾液の水分は多くなり、口の中を潤してくれるのです。

ストレス以外には、噛み合わせの不具合にも注意が必要です。噛む面が咬耗したり磨耗していると、食事の時に使う咬筋の力が弱まり、唾液腺への刺激が足りなくなってしまうからです。また、現代人が好む食生活にも問題があるかもしれません。ファストフードや柔らかい食べ物を好むようになり、昔に比べて咀嚼時間が短くなったことが、筋肉を衰えさせる一因と考えられているのです。

治療方法

ドライマウスを改善するには、唾液の分泌量を増やすことが重要です。どのような治療方法があるのでしょうか。

【根本治療】
⚫︎内服薬による治療
唾液腺を刺激し、唾液分泌を促進する塩酸セビメリンが有効
⚫︎ 漢方医学
口のかわきが重度の場合は石膏が効果的
軽度の方には、人参、知母、地黄など、滋潤剤の入ったものを用いる
⚫︎唾液腺マッサージ
筋肉に囲まれていてる唾液腺が動き、刺激を受け、唾液を分泌するので、マッサージや食事でよく噛むことを意識すると良い
ガムやキャンデーも効果的
⚫︎口呼吸の改善
唇の周りの筋肉である輪筋を鍛える
口中や扁桃腺の乾燥、口が開く、歯並びや噛み合わせへの影響、免疫力の低下を防ぐ

【当日治療】
⚫︎保湿剤入洗口液
保湿剤入りのマウスウォッシュで口をゆすぐ
口中に直接ふきかける保湿スプレーや、直に塗る保湿ジェルも、手軽で利用しやすい
⚫︎人工唾液
足りない唾液を補うため、口中に水や人工唾液を定期的に噴霧する対症療法
不快感は和らぐが、口腔粘膜上の水分がとどまりにくく、効果は一時的なもの

ドライマウスは、生活習慣に気をつけることで、改善される場合もあります。
例えば、部屋の加湿、マスク着用、鼻呼吸をする、喫煙を控える、歯磨き粉を低刺激の品に換える、よく噛む、水分摂取を忘れないなど。
少しの努力で、今日からでも始められる、簡単なことばかりですね

最後に

複合的な病因から発症するドライマウスは、現代病のひとつといえるでしょう。
更年期障害の不定愁訴治療で服用した抗うつ剤の副作用で唾液が出なくなり、体の不調からさらにストレスを感じ、より強いドライマウスになってしまった、というケースや、舌の痛みが気になり受診をしたら舌痛症だった、というケースも報告されているそうです。

美しい口元は健康から!
口腔環境を整えて、歯の白さをより楽しんでいただきたいと思います。


この記事は歯科医師が監修しております
歯科医師 岡本恵衣
ホワイトニングバー専属歯科医師 岡本恵衣
経歴
2012年 松本歯科大学歯学部卒業
2013年 医療法人スワン会スワン歯科にて臨床研修
2014年 医療法人恵翔会なかやま歯科
2020年 WhiteningBAR(株式会社ピベルダ)
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2025年3月23日更新
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